自分は、いわゆる誰もが知る超有名企業(売上が兆単位の日本有数の企業の本体)に新卒で入りました。
当然ですが、大学に入るときからその目標に向けて準備を怠らず進めてきました。
常に成績優秀者、3回生が始まったときからその企業の先輩とコネクションを取るなど「必ず内定を取るための準備」をしてきました。
しかし、それでもうまくいく保証は全くないのが「就活」です。
特に、誰もが知る超一流企業となれば倍率は半端ではありません。
それこそ大学受験の比ではありません(数百倍なんてザラ)。
コネがあれば別ですが、そう易々とコネなんてある人はいません。
今回は「大企業(だけではなくですが)に就職するためのコツ」などを、現役リクルーターの視点から解説します。

まずは企業の内訳から把握
日本には2021年時点で、企業数は「約368万社」あります。
就活をすればたいていの人が知ることになるのですが、このうち「99.7%(336.5万社)」が中小・零細企業です。
残るたった「0.3%(1.3万社)」が大企業です。
さらに大企業で誰もが知る超有名企業となるとその1/10にも満たないでしょう。
たった数千社程度の超有名企業に多くの人が群がるのが実態
当然ですが、就職するなら
・高給料
・手厚い福利厚生
・ホワイトな職場
などが前提となるでしょう。
誰も喜んで低給料、ハラスメント満載のブラック企業に就職したいとは思わないですよね。
当然ではありますが、上記のような好待遇の企業となると「大企業」であることが多いです。
当たり前ですが、売上・利益率が高い=大企業=優秀な人材を多く雇っているという構図です。
中小企業でも優良な企業は多くあるのは自分も良く知っています。
なにせ自分が就活していた時も大企業だけでなく、中小企業も合わせて220社ほど見てきましたので。
ただ、どうしても福利厚生まで手厚いとなると大企業になってしまいます。
そんな大企業に多くの就活生が群がります。
超一流企業となると、エントリーだけで数万はザラ、説明会もいつも満員御礼です。
大企業はそんな数の志望者を大量にふるいにかけるわけです。
就活の流れ
さて、大企業に就活生が集中することはよく分かったかと思います。
就活の大まか流れですが、
①企業説明会に参加
②エントリー(EX提出)
③SPIやSCOA、適性検査受験、提出
④1次選考・2次選考(多い場合は3次選考もあり)
⑤最終選考
という流れです。
自分の時とは時代が変わりましたが、2025年には早ければ3月までに多くの大企業は内定を出しています。
(一応保険で僅かに秋選考に枠を残すところもあります)
早期選考だと年が変わる前に内定を出すところもあります。
就活のコツは「早めに行動する」こと
まず、就活では行動力がものを言います。
企業も暇ではありませんし、優秀な人材はさっさと囲い込みます。
なのでまずは「情報戦」となります。
これが非常に重要で、就活に失敗する人は行動が遅いです。
3月には大企業はほぼ内定を出している状況で、3月になっても行動をしていない学生もいるのは事実です。
そんな学生が「とりあえず大企業に入りたい」なんて言っても遅いですし、内定をもらうのは到底無理です。
はっきり言います。
少なくとも3回生に入るときにはすでに行動しておくべきです。
具体的にどう行動すればいい?
就活解禁までにやれることはたくさんあります。
例えば、
①OB、OGと連絡を取る
②業界研究
③自己分析
などですね。
この辺りは3回生の秋くらいまでにやっておきたいです。
就活解禁からやっているようでは、大企業志望ならスタート時点で出遅れです。
優秀な学生は3回生の夏には万全ではなくても、ある程度準備はしています。
【最重要!】面接のコツ
さて、ちょっと省略しますが、就活生が最も知りたいのは「面接」ですよね。
これもはっきり言いますが、エントリーシート(ES)やSPI、適性検査というのは面接の重要度、全体比重からすれば軽いです。
きつい物言いをしますが、エントリーシートなどで苦しむ(ちゃんと書けない)、何度も落とされるというのは何かしら致命的な欠陥があります。
今時ではありますが、AI生成丸出しで提出する学生もいます。
そうでなくても、「誰でも書けるありきたりなもの」では大企業からすれば欲しい人材の対象ではありません。
エントリーシートで躓くのであれば、まずは自己分析と業界分析をしっかりやるべきです。
「軸」がブレブレでは「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」も叶いません。
さて、以下から面接のコツを書きます。
冒頭にも書いた通り、大企業の現役リクルーター視点から「失敗しがちなこと」書きます。
【失敗①】ESとの乖離が大きい
まずはESに書いた内容との乖離です。
面接ではどこの企業でも「志望動機」などを聞いてきます。
ここでは、面接官はESに書いた内容と、自分から話す内容との差異を見てきます。
当然ですが、書いた内容と話す内容が違っていれば「ESに書いたのは適当なことなのかな」と疑います。
この時点で印象は非常に下がってしますね。
ESで書くのは時間をかければそれっぽい内容は書けます。
その気になれば誰かに書いてもらうこともできます。
しかし、面接では自分の言葉で話さないといけません。
誰かが代わりに喋るなんてことはできません。
自分が書いたことを自分の言葉で話せない。
これでは面接通貨は無理ですね。
【失敗②】「軸」がない
次に、問題点として大きいのが「軸がない」点です。
「志望動機」の次には「数ある業界、競合他社の中でなぜ当社を志望したか」を聞いてきます。
はっきり言います。
ここでちゃんと答えられない学生が山ほどいます。
そして面接官はここでちゃんと答えられるかをよく見てきます。
ぶっちゃけた話をしますが、大企業を志望する学生のほとんどは「待遇がいいから」でしょうね。
自分もその1人でした。
しかし、正直に「単に待遇が良さそうだから」と言ってはアウトなのは明白です。
本音がそうであっても本音のまま答えてはダメです。
就活時の軸も「とりあえず好待遇ならなんでもいい」と考えていて、まともな動機を全く考えていない学生は意外かもしれませんが、非常に多いです。
心の内はそうであっても、軸がなければまともな起業相手では採用はほぼ無理です。
<例>

一方で面接官も「志望理由は好待遇なのが本音」というのは分かっています。
その面接官も多くは当時そうでしょうからね。
ではなぜそれが分かっていて「当社の志望理由」を聞いてくるか?
それは「相手の本質を引きずり出すため」だからです。
上に書いたように、「単に好待遇だから」とかまともに答えられない学生はアウトです。
そして、たとえそれっぽい受け答えをしてもステレオタイプ(面接対策本の型にはまったようなもの)ではだめです。
面接官が見たいのは「相手の本質」です。
この「当社の志望理由」を聞くのは相手の本質を引き出すため=化けの皮を剥がすための1つの策なのです。
きちんと自分で考えてきたか、志望する理由に「軸があるか」を見ているのです。
業界志望理由と当社の志望理由に乖離があったりしてはダメです。
テンプレ回答をしてもダメです。
きちんと理由にしっかりと裏付けされたものがなくてはダメなのです。
【失敗③】欲しい人材足り得るものがあるか
上記2つで大体門前払いはできます。
この時点でまともに受け答えできなければその時点で面接官もしらけるでしょうし、その感触は自身で分かるはずです。
そこを通過できれば大きなポイントが待っています。
ここで3つ目のポイント=相手の真の本質と欲しい人材足り得るかを見てきます。
いわゆる「マッチング」になります。
大企業に大多数殺到するのは上にも書きましたが、その中で「欲しい人材」を探すのは一苦労です。
たった数十分の面接で相手を知る必要があります。
就活生も面接官もたった数十分の駆け引きで勝負するわけです。
たいていの大企業にはHPで「当社の指針」というものが書かれています。
そこにマッチングした「人材発掘」を毎年しています。
そのためには面接官はESの内容と面接でしっかり見極めないといけません。
では「どうやって企業の欲しい人材足り得るか」を見極めているのか?
それは「学生が当社で働く場合のことをしっかり将来のことを考えているか」です。
企業で働く人からすれば学生に即戦力として使えるスキルがないのは承知の上です。
まれに即戦力足り得るスキルを持つ学生がいますが、そんな学生ばかりではないのは当然です。
当然ですが、スキルというのは働いて身に着けていくわけです。
しかし、何万にも実際に雇ってから見極めなんて無理な話ですよね。
それができるなら面接官も苦労はしません。
ではどうやって見極めるかというと上に書いた通りです。
「自分の将来像をちゃんと考えているか」です。
これには
①自己分析がちゃんとできているか(机上の空論ではなく現実的か)
②当社のことをちゃんと見ているか(会社の本質を理解しているか)
が含まれます。
正直に言うと、この受け答えは非常に難しいです。
将来像なんてものはそう簡単に思い描けないですし、現実的な話でとなると難しいですよね。
これも面接官は承知の上です。
難しいと分かっていながら「どこまで考えているか」や「自信をもって答えられるか」を見ています。
少なくとも、何も考えていない人より、ある程度であっても自信をもって答えられる人を選びます。
この質問で、化けの皮は剥がせます。
浅い策略なんて通用しません。
企業も将来性にかけて人材を発掘します。
そこで、将来性があるかどうかをこの質問(当社で働いて価値のある人材になっていくか)を見極めます。
最終面接で落ちる時の原因
一番つらいのが選考で最終まで進んでから落とされるパターンですよね。
まず、大企業と中小・零細では最終面接における比重が異なります。
大企業では上記の通り、数万単位の応募もざらです。
それをいちいち役員クラスが捌いていては時間がありません。
それ故に、最終面接までに人事がほとんどふるい落とします。
つまり、「大企業では人事に裁量権がかなり与えられている」ということです。
最終面接でちゃんと受け答えできていればほぼ内定がもらえます。
もちろん「必ず」ではありません。
役員の目に留まらなかったり、他に優秀な人材があれば溢れることも全然珍しくありません。
対して、中小・零細企業では「社長・役員が絶対的な権限を持っている」ことが多いです。
中小・零細企業と言ってもピンキリですが、数十人規模の会社ならほぼ社長に全権限が集中していることが多いです。
いわゆる「ワンマン経営」です。
そういう企業では1次面接では「こいつは絶対ヤバい、論外」という応募者を除くだけで、後は社長の気分次第で採用、不採用が決まります。
大企業に対して、人事は形式的な選別権しか与えられていません。
中には面接担当者が「この人は不採用の方がいい」と言っても社長が「こいつは自分が気に入ったから採用」なんてことも珍しくありません。
そもそも最初に書いた通り、日本の企業の99.7%が中小・零細企業で、その多くは数十人規模の会社、そして身内で要職を固めた姻族経営が多いです。
社長こそ神、絶対権限保持者、独裁者です。
そういう企業は知られていない(知名度が低い)だけで多いのが実態です。
まとめ
就活は苦しいですよね。
自分の学生時代ですが、200社以上研究して実際に面接を受けたのは2社です。
そもそもエントリーシート提出をしたのが3社だけという少なさですが。
今思うと相当少ないですよね。
今受けた=今いる本命の1社が落ちたら絶望的だったかもしれません。
ただし、それなりに受かる自身と準備をしてきましたが。
何十社と面接で落とされると自身の人格を否定された気分になるのはよく分かります。
自分の同期でもそういう人がいました。
ただ、そういう人の多くは
①行動が遅い=行動を始めた時には手遅れ
②自己分析ができていない=高望みしすぎ
③業界研究が足りない=自分とマッチしているか分かっていない
④面接に慣れていない=本命を受ける前に適当な企業にエントリーして面接練習をする
などが足りていないです。
本当にしっかりと準備して何十社と落ちているなら、それはどこかに致命的な欠陥があると思います。
それが何かは実際にその人を見てみないと分かりませんが。
まずは、上に書いたことができているか、分かっているかをチェックしてみてください。
少なくとも自分のリクルーターの身の立場で上の受け答えできないようであれば、最終面接で受かることは困難です。
人事はリクルーターよりもっと多くの人を実際の場で見てきているわけですから。
まとめると
①自己分析をしっかりする→自分の力量を把握して、それが志望企業とマッチするか考える
②業界分析をする→同じ業界でも多数の競合他社があります。なぜ数ある他社からその企業を志望したのか答えられないとだめです
③自分の強みと弱みを把握したうえで、将来的にその会社でどう成長し活躍していくかの像を漠然とでも言えるようにする→会社が欲しいのは即戦力だけではなく、成長する人材です。将来像を考えられない人は会社内でも仕事(仕事は事業成長のビジョンを描いてそれに向けて実行するもの)ができないとみなされてしまいます。
といった感じです。
嘘のように見えても本当に多いのが「自分のレベルを知らずにただ単に待遇が良い大企業に入りたいと思う学生が多い」のです。
会社も採用に多大な時間とお金をかけます。
採用後も給料を払う必要があります。
「特に何もやりたいことはないけど給料や休みとかはたくさん欲しい」なんて学生はいりません。
隠すのが上手い人は別としてほぼ9割以上の学生でそういう人はESや1次面接でバッサリと落とされますが。
面接は「面接官と学生の駆け引き」です。
しかも大企業の面接官となれば何千何万と人を見てきています。
対して学生なんてまだ社会のことを十分に知らない子どもみたいなものです。
面接対策本や、今時ですがYouTubeで解説動画を出していますが、結局は自分の言葉で話さなければいけません。
面接官も相手の本質を引き出すための誘導質問をあの手この手で出してきます。
所詮ネットや本で言われていることなんて、面接官からすれば姑息な手段ですぐにボロが出ます。
まずは第一歩として「敵を知り己を知る」ことから始めましょう。
ゲームと同じで対策なしでボスに挑むなんて無謀なことをやっても一生勝てません。