gumiという会社は、スマホゲームアプリを中心に開発運営する会社です。
当初は色々とヒット作を打ち出していましたが、ここ数年は鳴かず飛ばずで大幅な赤字を出して、関連子会社を解散するまでに至りました。
なぜこうなったのかを考察していきます。
【追記履歴】
2024年9月27日:ファントムオブキル、アスタータタリクス、誰ガ為のアルケミストのサービス終了について追記
gumiの株価について
企業が好調かどうかは上場企業であれば決算資料と株価を見れば一発で分かります。
決算表よりも企業動向が分かりやすい株価を見てみましょう。

見ての通り、上場以来右肩下がりです。
2017年にやや持ち直していますが、以降はほぼ浮上の兆しをつかめず、今年2024年からは下がる一方です。
ウマ娘などを運営しているサイバーエージェント(Cygames)も見てみましょう。

ウマ娘をリリースした直後は爆発的に株価を伸ばしていますが、広告費用なども嵩んで最近はやや厳しい状況です。
他にも任天堂やカプコン、DeNAやモバゲーを見てみましたが、総じてコロナ禍の2020年~2022年には「巣ごもり需要」もあって大きく業績を伸ばしています。
しかし、gumiはこの時期には少しだけしか浮上していません。
なぜgumiは衰退したのか
一言で言えば「過去の栄光に縛られすぎて、新たな一手を打ち出せなかった」ことです。
企業にはよくあるパターンで「過去これで成功したのだから次もこれで行ける!」という思い込みです。
ソシャゲ業界は2012年頃からブームになり、2015年以降は完全なレッドオーシャンです。
あらゆる企業が参入し、毎月どんどん新作が出ています。
それ故に、スマホ通信業界と同じでシェアの奪い合いが激しいです。
もちろんgumiはただ手をこまねいていただけではありません。
「ファントムオブキル」や「誰ガ為のアルケミスト」以外に「クリスタルオブリユニオン」など数作を開発してリリースしました。
しかし、
・サクライグノラムス→リリース1ヶ月でサービス終了
・アスタータタリクス→サービス開始3ヶ月で推定1億割れ、鬼滅コラボでテコ入れするも浮上できずに推定月間売上3500万円に低迷
なお、このゲームは相当の肝いりだったようですが大失敗で約51億円の損失を計上しています(下記参照)。
・ファントムオブキル-オルタナティブ・イミテーション-→NFT業界に参戦するもユーザーを獲得できず右肩下がり(既に推定月間売上7600万円程度)
→以降は一定の客層をつかめたのか月間3000~4000万円程度で推移
とことごとく失敗しています。
決算悪化で子会社を解散へ
さる先月2024年6月にgumiは子会社である「スタジオFgG」を経営戦略の変更および経営合理化を兼ねて解散を発表しました。


(出典はこちら)
言葉は良いですが、「これ以上傷口を広げないための赤字部門閉鎖」と考えて良いですね。
なぜここまで失敗したか考察
まず、見通しが甘すぎた点ですね。
自分は経営者でもないので大口を叩けないことを承知で書きますが、経営者にとって「先見の明」は命綱です。
上記に書いた通り、ソシャゲ業界はレッドオーシャンです。
すでに飽和しており、ユーザーをいかに取り込むかが最も重要なわけです。
昔みたいに
・豪華声優陣
・美麗イラスト
・豊富なやり込み要素
なんてものはスタートラインにすぎません。
そんなものではユーザーはつなぎ留められもしません。
ユーザーはどんどん口が肥えて「他のゲームにはない、異なる魅力」を求めているのです。
gumiはアスタータタリクスやファントムオブキル-オルタナティブ・イミテーション-にしても、過去の栄光であったキャラを使い回し、「既存ユーザーをそのまま新作に移行させつつ、新規の顧客を取り込もう」としたのでしょう。
しかし、開発をしている間にどんどん新しいアプリ(ウマ娘、原神、NIKKE、崩壊スターレイルなどなど)が出て、想像を上回る開発力と運営力に圧倒されました。
なぜここまで新作が不作となるものしかだせなかったのか
繰り返しになりますが、経営者の見通しの甘さです。
gumiの取締役兼社長は「今泉潤」という人です。
個人的見解ですが、この人物こそが失敗の原因だと思います。
とにかくのこの社長ですが、プロデューサーも兼ねていて自己主張が強いです。
後述しますが、何かにつけて自分を露出させる傾向にあります。
確かに、「過去は」成功させた人物で素晴らしかったのでしょう。
しかし、時代の流れについていけない人物はどんどん衰退します。
製造業であれ、スポーツマンであれ常に自分を磨いて向上しないとあっという間に取り残されます。
残念ながら、この人は典型的な「過去の栄光が忘れられずに、過去に拘泥して歩みを止めてしまった人物」と思っています。
よくある、「一発屋」で終わった人物ですね。
過去の今泉Pの行動(すべて公式画像より引用)
前述の通り執行役兼社長という立場で、何かと自分を前に出したがりです。
いきなりステーキの前社長・一瀬邦夫氏のように一山当てた社長によくありがちな行動です。
サクライグノラムス(サービス開始1ヶ月で終了。ある意味伝説となったゲーム)

先を見据える行動もいいですが、まずは地盤を固めてからメディア展開するものじゃないですかね?
他にもサクライグノラムスはサービス開始前に自分を主人公として4コマをバンバン書いていたので見たい人は検索してみてください。
正直に言って、「よくここまで大風呂敷や上から目線で物を言えるなあ」と思いました。
自己主張が強すぎますね。
零細企業のワンマン社長ならともかく、大企業や中企業という人数がいる企業でワンマン社長をやるには相当実力とカリスマがないと無理です。
ファントムオブキル
既にサービスは終了しています。

日付を見る限りおそらくエイプリルフールネタ。
しかし、自分を前面に出し過ぎでは?
スキル名についてもこんなのを見せられて喜ぶ人がいるのでしょうか?
率直に言わずとも、スベッてますね。

進撃の巨人ブームにあやかったもの。
なぜここまで自分を出したがるのか意味不明です。
そんなに自己愛が強いなら「YouTuberでもやっていれば?」と思いますが、こういう事故を客観的見れない人物は確実に失敗しますね。
「なぜこんなにも自分は魅力的なのに…」とか思っていそうです。
続々とアプリをサービス終了
2024年4月1日に「ファントムオブキル」が2024年5月27日でサービス終了(記事追記時点でサービス終了済み)、2024年7月24日に「アスタータタリクス」を2024年9月30日15時をもってサービス終了、続く2024年9月26日に「誰ガ為のアルケミスト」を2024年11月28日(木)15時をもってサービス終了することを発表しました。
特に、ファントムオブキルは約9年半、誰ガ為のアルケミストはおよそ8年半という長きにわたってサービスを継続していたロングセラーです。
そのアプリを終了させなければいけないほどコストカット、リソース集約が迫られていることが見られます。
アスタータタリクスを除く上記2つもここ数年は大規模なアップデートはなく、売上も低調なのは推計から見て取れていました(一部の長期既存ユーザーしか課金していない状況)。
これ以上サービスを継続しても回復や増加を見込めないのでサービス終了に踏み切ったと推測されます。
まとめ
ここまで衰退してしまっては、通常の企業なら血の入れ替えをするのでしょうが、今泉Pは執行役兼社長兼プロデューサーという立場であり、一般社員ではありません。
会社を好転させるなら自分からその座を退くべきなのでしょうが、今のところそのような動きはありません。
次回の新作として「ジョジョ」をテーマとしたゲームをリリースすべく動いているようですが、これが失敗したらもう終わりも同然だと思います(一応関連IPなどの安定した売り上げはあるので、即終了とはならないですが、特別損失などは重くのしかかってきます)。
ジョジョは根強いファンがいるので初動は良いでしょうが、よほどユーザー目線で快適かつ面白いアプリ出なければ3ヶ月と持たず衰退します。
(3ヶ月・6ヶ月理論は過去のスマホ評論記事を見てください)
初動で莫大なユーザーを確保したうえで、ユーザーを逃がさない戦略と運営が全てを握っています。
次回作でどうなるか期待したいですね。